「番茶・ほうじ茶」茶ことば大辞典 The Dictionary of Tea Terminology #13
「番茶・ほうじ茶」

番茶(名)ばん・ちゃ ❶煎茶用の若葉を摘んだあとの、やや堅い葉から作る緑茶。煎茶よりも品質は劣る。
ほうじ茶(名)ほうじ・ちゃ ❶番茶または下級煎茶を170℃の強加熱できつね色になるまで焙じた茶。特有の香りが好まれ、今日の肉、脂肪を多くとるようになった食生活の変化にも適応して飲用も増えている。 |
出典:番茶=小学館 大辞泉 / ほうじ茶=小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)より
お茶の世界で、しばしば混同されがちな「番茶」と「ほうじ茶」。実はこの二つ、製法も性質も異なるお茶です。
番茶とは、「その年の最初の新芽(新茶)」を摘んだ後に伸びた芽や、硬く成長した葉を原料にしたお茶の総称。若い芽に比べてカフェインが少なく、味わいはさっぱりと軽やかです。日常の食卓に寄り添う、気取らない味わいが魅力といえます。地域によって特徴も異なります。
一方のほうじ茶は、煎茶や番茶を高温で焙煎し、香ばしさを引き出したもの。焙煎によってカフェインや苦味成分が多少減るため、子どもからお年寄りまで安心して楽しむことができます。
つまり、番茶は “原料の種類” による分類で、ほうじ茶は “焙煎という製法” による分類。素朴な番茶に焙煎のひと手間を加えたものが、香ばしいほうじ茶ともいえるでしょう。
イラスト=葛原美晴