「一番茶・二番茶」 一番茶(名)いち・ばん・ちゃ❶その年の最初に摘み取って作った茶。品質が最もよい。《季春》❷最初に入れた茶。二番茶(名)に・ばん・ちゃ❶一番茶を摘んだあと、2回目に摘む茶。出典:小学館 デジタル大辞泉よりやわらかな春の光を受けて芽吹いた一番茶と、初夏の陽を浴びて育つ二番茶。同じチャノキから生まれるお茶でも、その味わいは少しずつ異なります。一番茶は、その年に最初に摘まれる新芽からつくられるお茶。冬のあいだに蓄えた栄養をたっぷりと含み、旨味や甘みが豊かで、香りはみずみずしく澄んでいます。枝先のやわらかな芽を摘み取ったあと、その下に残った葉の付け根から新たな芽が伸び、次の季節の茶葉へと育っていきます。挿絵のように、ひとつ上の芽を摘んだあと、すぐ下の節から次の芽が立ち上がってくるのです。二番茶は、そうして一番茶のあとに伸びてきた芽を摘んだもの。日差しを多く受けることで、軽やかな香ばしさとほどよい渋みが現れ、すっきりとした飲み心地に仕上がります。どちらが優れているということではなく、季節の移ろいとともに現れる味わいの違い。その背景にある茶農家の一年を思いながら、飲み比べてみる時間もまた、お茶の楽しみのひとつといえるでしょう。イラスト=葛原美晴