〈 あの人の朝ごはん 〉021 失敗丼 − 酒場ライター・パリッコ
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朝ごはん。一日をスタートする日常的だけれどちょっと神秘的な時間。素敵に過ごせたらその日は絶対いい一日になるはず。
でも毎日立派な朝食の時間を取れないのが現実。ささっと1分で出来ちゃう簡単メシでも、時には贅沢に外に食べに行っても、昨日の夕ご飯の残りだって、立派な朝ごはん。
そういえば、素敵なあの人はどんな朝ごはんを食べているのだろう…?
今回は、酒場ライターのパリッコさんに聞いてみました。
失敗丼

保育園に行く前の娘に、朝ごはんを作ってやることがよくある。娘は好き嫌いが多いほうで、それに加えて一時的に同じものばかり食べるブームがやってくるので、朝は時間がないし、とにかくその要望に沿ったものを作る。
一時期のブームが「玉子焼き」と「鶏そぼろおにぎり」だった。ある朝、いつものように玉子焼きを作りはじめるが、そういえばこの間雑誌で、卵液に牛乳を加えるとふわっと焼きあがると読んだな。よし、試してみよう。と、慣れぬことに手を出してしまい、ぽろぽろの悲しい仕上がりになって、けっきょく焼き直す。
同様に、そぼろにバレない程度に刻みねぎを混ぜてやろうと思い立つも、勢いあまって入れすぎ、これまた作り直した。
失敗した2種のおかずをごはんにのせた悲しき「失敗丼」が、その日の僕の朝食に。当然、味はうまかった。
パリッコ(ぱりっこ)
酒場ライター、漫画家、イラストレーター。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。最新刊はスズキナオ氏との共著『ご自由にお持ちくださいを見つけるまで家に帰れない一日』。 Twitter:@Paricco











