〈 あの人の朝ごはん 〉026 パレットのような一皿 − モデル・小谷実由
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朝ごはん。一日をスタートする日常的だけれどちょっと神秘的な時間。素敵に過ごせたらその日は絶対いい一日になるはず。
でも毎日立派な朝食の時間を取れないのが現実。ささっと1分で出来ちゃう簡単メシでも、時には贅沢に外に食べに行っても、昨日の夕ご飯の残りだって、立派な朝ごはん。
そういえば、素敵なあの人はどんな朝ごはんを食べているのだろう…?
今回は、モデルの小谷実由さんに聞いてみました。
パレットのような一皿

絶妙な安心感があり、いつも泊まってしまうシンガポール・リトルインディア。私は、ここのホテルの朝ごはんが堪らなく恋しくなる時がある。自分でトースターを使ってパンを焼き、カヤジャムとバターを皿に盛る。パンを焼いている間に焼き方をオーダーし、その場でインド人のおじさんに作ってもらう卵料理も、おじさんとのやりとりを含めて格別なのだ。
ケチャップとチリソースをジャムと同様に皿に塗ると、これから絵でも描くパレットみたいなひと皿が出来上がった。
ホテルというよりは誰かの別荘で朝食を食べているような朝ごはん会場。まだ寝ぼけていて、自分がどこにいるのかわかっていない夢見心地なこの時間、あの湿気とジャムの甘さからくる異国情緒はここ以外ではどうしても体験できない。
小谷実由(おたに・みゆ)
1991年東京都生まれ。モデル。ファッション誌やカタログ、広告、執筆業で活躍する。猫と喫茶店、本をこよなく愛し、2022年7月に初エッセイ集『隙間時間』(ループ舎)が刊行される。
Instagram:@omiyuno











