〈 今月の表紙 〉あおい香りを纏った、夏の水菓子。 - VOL.64(2024年8月発行号)
お茶の定期便『TOKYO TEA JOURNAL』の巻末『今月の表紙』をご紹介。毎月、イラストレーター・土居香桜里さんの素敵なイラストにちなんだ小話を掲載しています。
あおい香りを纏った、夏の水菓子。

新鮮な青竹を容器として作られる青竹水羊羹。初めて見た時は、はっと息を呑んだものでした。笹の葉をほどき、錐で底に穴を開けるとニュルっと出てくる水羊羹。その喉越しの良さと冷たいあんこのみずみずしさ、ほのかな竹の香りは格別です。
お茶で竹といえば、茶筅。先日奈良の茶筅職人の方にお話を伺ったのですが、京都や奈良の竹は年々減少しているのだそう。現在は九州の竹を使っていると仰っていました。色が変わりやすい青竹。青竹水羊羹の竹も水に浸かると黒く変色してしまうことから、作り置きは難しいのだそう。
プラスチックの容器を使うお店もありますが、やはり本物の竹は風合いが素敵です。通販で買えるお店もありますので、この夏はぜひ、ご賞味あれ。
文=神まどか
イラスト=土居香桜里