〈 今月の表紙 〉夏に、“つるり” といえば?- VOL.75(2025年7月発行号)
お茶の定期便『TOKYO TEA JOURNAL』の巻末『今月の表紙』をご紹介。毎月、イラストレーター・土居香桜里さんの素敵なイラストにちなんだ小話を掲載しています。
夏に、“つるり” といえば?

黒蜜のツヤがなんとも美しい、夏の涼菓「くずきり」。素麺然り、夏はつるりとした喉ごしが欲しくなるもの。
透き通る姿が涼を誘うくずきりは、江戸時代に茶道が武家や町人のあいだで広がる中で誕生したという説や、京都の老舗「鍵善良房」が発祥とされる説など、いくつかの由来が伝えられています。
氷水にくぐらせて黒蜜でいただく様式は、目にも涼やかで、夏の定番として一度は味わいたい逸品。茶の湯の趣やもてなしの心を映す一皿として、茶席で登場してもうれしい存在です。
今年の夏も例年以上の酷暑が予想されています。自宅でも冷茶や涼菓を取り入れて、ひとときの涼を楽しみましょう。
文=神まどか
イラスト=土居香桜里