「煎茶堂東京8周年。」- TOKYO TEA JOURNAL VOL.79 巻頭コラム
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TOKYO TEA JOURNALの巻頭コラムをご紹介。お茶のこと、うつわのこと、お茶菓子のこと。
私たちが企画した商品やよいと思った品に、向き合って、改めて見つめてみて思ったことや考えたことをお伝えします。
煎茶堂東京8周年。

銀座に小さな茶葉の専門店をオープンした日のことを、私は今もはっきりと覚えています。
それまで銀座という街にはあまり縁がなく、正直なところ「自分がこの場所に相応しいのか」と戸惑いもありました。大々的な宣伝もなく、発表したのはプレスリリースを一本。あとは、日頃お世話になっているお茶農家さんたちに、感謝を込めた招待の手紙をしたためました。
迎えたオープン当日。山あいの茶畑では、作業着姿だった農家のおじいちゃんも、「この日は」とばかり、パリッとしたスーツを着て銀座の街へ駆けつけてくれたのです。その姿を思い出すと、いまでも胸が熱くなります。
店内は多くのお客さんで賑わい、お茶談義に花が咲き、私たちは気づけば銀座という街が大好きになっていました。この店は、ただお茶を売る場所ではない。体験を生み出す場所だ。お茶という一杯を介して、つくり手・淹れ手・飲み手が出会い、会話が生まれ、つながっていく。その瞬間こそが、私たちの目指していた “お茶の価値” でした。
お茶というのは、ただの飲み物ではなく、人の思いを伝えるメディアでもある。そこに心があれば、お茶は必ず次の世代、またその次の世代へと受け継がれていく。そう感じた日でした。
銀座の地に、煎茶堂東京がオープンしてから八年。これからも、お茶を通じて人と人がつながり、思いが循環していくような時間を届けていきたいと思います。私たちも、“文化のバトンを渡すいち走者” であれたら、これ以上なく幸せです。
煎茶堂東京 銀座店
〒104-0061 東京都中央区銀座5丁目10-10
11:00 〜19:00 / 年末年始休業あり
TOKYO TEA JORUNAL
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