〈 今月の表紙 〉焼かないチーズケーキ、というやさしい発明 - VOL.86(2026年6月発行号)
お茶の定期便『TOKYO TEA JOURNAL』の巻末『今月の表紙』をご紹介。毎月、イラストレーター・土居香桜里さんの素敵なイラストにちなんだ小話を掲載しています。
焼かないチーズケーキ、というやさしい発明

チーズケーキは海外由来のお菓子という印象がありますが、日本で親しまれてきた「レアチーズケーキ」は少し特別です。
焼かずに冷やし固める軽やかな口どけや、「レアチーズケーキ」という呼び名は、諸説ありますが、日本で定着したものともいわれています。クリームチーズのまろやかさに、生クリームやヨーグルトのやさしい酸味が重なり、濃厚でありながら重たすぎない味わいに。
ひんやりと白い佇まい、なめらかにほどける食感には、日本の喫茶文化の中で育った“ほどよさ”が感じられます。
ベイクドチーズケーキのような香ばしさとはまた違う、静かで涼やかなおいしさ。洋菓子でありながら、どこか私たちの暮らしにすっと馴染むお菓子です。
文=神まどか
イラスト=土居香桜里